水性シーラーの乾燥時間!短縮・確認方法を解説2025.10.12

DIYやリフォームでシーラーを使用する際、作業効率や仕上がりの品質を左右するのが乾燥時間です。
適切な乾燥時間を把握することで、次の工程へのスムーズな移行や、不具合の発生を予防できます。
今回は、水性シーラーの乾燥時間に関する様々な要素を解説します。
Contents
水性シーラーの乾燥時間
水性シーラーの種類による乾燥時間の目安
水性シーラーには、アクリル系、ウレタン系、変性アクリル系など様々な種類があり、それぞれ乾燥時間に違いがあります。
一般的に、アクリル系シーラーは乾燥が早く、数時間程度で乾燥します。
一方で、ウレタン系シーラーは乾燥に時間がかかり、数時間から半日程度かかる場合があります。
具体的な乾燥時間は、メーカーの製品情報を確認するのが最も正確です。
例えば、アクリル系シーラーであれば、20℃、湿度50%の環境下で、約2~3時間程度で表面乾燥し、完全に乾燥するには6時間程度かかるといった情報が記載されていることが多いでしょう。
また、ウレタン系シーラーは、同じ環境下でも乾燥時間が数倍に及ぶ場合もあります。
さらに、変性アクリル系シーラーは、アクリル系とウレタン系の中間的な性質を持つため、乾燥時間もその中間程度となることが多いといえます。
塗布量による乾燥時間の変化
シーラーの塗布量が多いほど、乾燥時間は長くなります。
これは、厚塗りすることで、シーラー内部まで乾燥するのに時間がかかるためです。
そのため、薄く均一に塗布することが、乾燥時間を短縮する上で非常に重要なのです。
例えば、一般的に推奨される塗布量は、1㎡あたり100~150ml程度です。
この範囲内で塗布すれば、乾燥時間を適切に管理できるでしょう。
しかし、下地の吸い込みの状況によっては、必要に応じて塗布量を調整する必要も出てきます。
さらに、塗布量が多すぎると、シーラーが垂れてしまい、仕上がりが悪くなる可能性もあるため注意が必要です。
気温と湿度による乾燥時間への影響
気温と湿度は乾燥時間に大きな影響を与えます。
気温が高いほど、湿度が低いほど乾燥は早くなります。
逆に、気温が低く湿度が高い場合は、乾燥時間が延びる傾向があります。
例えば、20℃、湿度50%の環境下で3時間程度で乾燥するシーラーが、10℃、湿度80%の環境下では、乾燥時間が倍以上になる可能性があります。
そのため、作業を行う際は、気温と湿度を考慮し、乾燥時間を適切に見積もることが重要です。
また、天候の急変にも注意が必要です。
急な雨や気温の低下は、乾燥時間を大幅に遅らせる可能性があります。
さらに、季節によっても乾燥時間は変化するため、季節に応じた対応も必要となるでしょう。
乾燥完了の判断基準
乾燥完了の判断基準は、シーラーの種類や塗布量、環境条件によって異なります。
一般的には、指で触れても付着せず、表面が完全に乾いている状態であれば乾燥完了と判断できます。
しかし、完全に乾燥しているかを確認するには、メーカー推奨の乾燥時間を目安にし、さらに数時間経過してから次の工程に移行するのが安全です。
また、乾燥が不十分なまま次の工程に進めると、塗料の剥がれや、シーラーの機能が十分に発揮されないといった問題が発生する可能性があります。
さらに、乾燥が不十分な状態で重ね塗りを行うと、塗膜の密着不良やひび割れなどの原因となることもあるので注意が必要です。

水性シーラーが乾燥するまでの時間を短縮するには?
薄塗りを心がける
薄く均一に塗布することで、乾燥時間を大幅に短縮できます。
厚塗りは乾燥に時間がかかり、ムラになる可能性もあるため避けるべきです。
ローラーや刷毛を使用する際は、塗料を適量含ませ、軽く均一に塗布するように心がけましょう。
また、スプレーで塗布する場合は、一度に厚塗りせず、薄く複数回に分けて塗布するのが効果的です。
さらに、塗布前に試し塗りをしておくことで、適切な塗布量を把握できます。
乾燥しやすい環境を作る
乾燥しやすい環境を作ることで、乾燥時間を短縮できます。
具体的には、風通しの良い場所で作業を行い、直射日光を避け、気温の高い時間帯に作業を行うことが有効です。
また、除湿機を使用するのも効果的です。
さらに、エアコンのドライ機能を利用することで、室内の湿度を下げ、乾燥を促進することも可能です。
ただし、急激な乾燥は塗膜のひび割れにつながる可能性もあるため、適切な環境調整が必要です。
換気を良くする
換気を良くすることで、空気中の水分が除去され、乾燥が促進されます。
特に、湿度が高い環境下では、換気を十分に行うことが重要です。
扇風機などで風を送るのも有効な手段です。
また、窓を開けるだけでなく、換気扇を回すことで、より効果的に換気を行うことができます。
さらに、空気清浄機を使用することで、空気中の塵や埃を除去し、よりきれいな仕上がりを実現することも可能です。
速乾タイプのシーラーを選ぶ
速乾タイプのシーラーを使用することで、乾燥時間を短縮できます。
ただし、速乾タイプは価格が高くなる傾向があります。
そのため、予算と相談しながら、適切なシーラーを選ぶ必要があります。
また、速乾タイプであっても、塗布量や環境条件によっては乾燥時間が長くなる場合もあるため、注意が必要です。
さらに、速乾性と引き換えに、他の性能が劣る場合もあるため、用途に合わせて適切なシーラーを選ぶことが重要です。

まとめ
この記事では、DIYやリフォームで使われる水性シーラーの乾燥時間について解説しました。
乾燥時間は、シーラーの種類や塗布量だけでなく、気温や湿度などの環境によって大きく左右されます。
シーラーの性能を最大限に引き出すためには、メーカー推奨の乾燥時間や適切な塗り方を守ることが大切です。
快適で効率的な作業のために、事前に乾燥時間を考慮した上で作業計画を立ててみてはいかがでしょうか。
株式会社ホームコート 代表取締役
平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。