漆喰改修の基本手順と一般的な間違いの回避法2025.11.26

漆喰の壁はその美しさだけでなく、建物の健康にも寄与する特性を持っています。
しかし、時間が経つにつれて漆喰は劣化し、適切な修復が必要となる場合があります。
自分で修復作業を行う場合、正しい知識と手順を理解しておくことが、壁を長持ちさせるためには不可欠です。
今回は、漆喰壁の修復における基本的な手順と、よくある間違いを回避する方法について詳しく解説します。
Contents
漆喰改修の基本手順
劣化の診断方法
漆喰の壁が修復を必要としているかどうかを判断する第一歩は、壁の現状を正確に診断することです。
劣化の兆候として、ひび割れ、剥離、色褪せなどが見られます。
診断を行う際には、壁全体を丁寧に視覚的に検査し、特に水濡れやカビの影響を受けやすい部分を注意深く調べることが重要です。
また、柔らかいブラシを使って壁を軽くこすって粉が出るかどうかを確かめることも、漆喰の劣化状況を把握するのに役立ちます。
必要な道具と材料
漆喰の修復には、特定の道具と材料が必要です。
基本的な道具には、鏝(こて)、ワイヤーブラシ、ヘラ、バケツ、ミキサー、安全眼鏡、手袋などが含まれます。
材料としては、新しい漆喰や、場合によっては補強材料としてのファイバーメッシュや補修用のアンカーが必要になることもあります。
各材料と道具は、壁の状態や修復作業の規模に応じて選ぶことが大切です。
補修作業のステップバイステップガイド
漆喰の補修作業は、準備が鍵となります。
まず、修復する領域周辺の壁を清掃し、古い漆喰を取り除きます。
これにはワイヤーブラシやヘラが使用され、壁から緩んだ部分を慎重に除去する必要があります。
次に、新しい漆喰を適切な一貫性に混ぜ、修復する部分に均一に適用します。
この時、均等な厚さで漆喰を塗布することが、見た目と機能の両方で最適な結果を得るために重要です。
最後に、漆喰が適切に固まるように、条件を整えながら乾燥させます。
仕上げと保護方法
修復した漆喰の壁は、適切な仕上げと保護が必要です。
仕上げには、漆喰表面をなめらかにするための磨き作業が含まれることがあります。
保護のためには、防水性が高いコーティング剤を壁に塗布して水分の侵入を防ぐことが推奨されます。
これにより、修復した漆喰が新たな損傷から保護され、より長持ちすることにつながります。

漆喰壁の修復における一般的な間違いとその回避方法
間違った材料選びのリスク
漆喰の修復において間違った材料を使用すると、壁の持続性や美観に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、非呼吸性の材料を使用した場合、壁が呼吸することを妨げ、結露やカビの原因となることがあります。
修復作業に適した材料を選ぶためには、漆喰の種類や壁の特性に適合したものを選ぶことが重要です。
適切な厚みでの塗布が必要
漆喰を塗布する際には、一度に厚く塗りすぎると乾燥不良や割れの原因となることがあります。
理想的な厚みで均一に塗布することで、壁が均等に乾燥し、最終的な仕上がりが向上します。
通常、数ミリメートルから1センチメートルの厚みを目安にすると良いでしょう。
乾燥時間の重要性
漆喰の乾燥時間は、修復作業の成否を左右する重要な要素です。
急いで乾燥させようとすると、漆喰が適切に硬化せず、後にひび割れや他の問題が発生する可能性があります。
適切な乾燥時間を保証するためには、環境条件を考慮し、必要に応じて乾燥を促進する手段を採ることが効果的です。
気候条件を考慮した作業計画
漆喰の修復を行う際には、気候条件が大きく作業に影響するため、それを考慮した計画を立てることが重要です。
湿度が高かったり、温度が低すぎたりすると、漆喰の適切な乾燥に影響を及ぼすため、天候が安定している時期に作業を行うことが理想的です。

まとめ
漆喰壁の修復は、適切な手順と注意深い作業が求められるプロセスです。
本記事で解説した基本的な手順と一般的な間違いを理解し、これを避けることで、効果的かつ安全に漆喰壁の改修を行うことができます。
正しい材料の選択、適切な塗布厚、十分な乾燥時間の確保、そして気候条件を考慮した作業計画の4つのポイントに注意を払いながら、美しく長持ちする壁を再現することが可能です。
株式会社ホームコート 代表取締役
平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。




