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サイディング補修パテの選び方!施工手順まで失敗しないコツ2025.12.18

サイディング補修パテの選び方!施工手順まで失敗しないコツ

サイディングの外壁に気になる損傷が見つかると、その見た目だけでなく、さらなる劣化が進むのではないかと不安が募るものです。
専門業者に依頼するほどの状況ではない場合や、ご自身で手軽に補修を試みたいとお考えの方にとって、適切な補修材選びは重要な第一歩となります。
特に、サイディングの補修で広く用いられるパテは、その種類も多く、損傷の箇所や状態によって最適なものが異なります。
ここでは、サイディングのひび割れや欠け、穴といった様々な損傷に適したパテの選び方と、具体的な補修を進める手順について解説していきます。

サイディングの損傷箇所に最適なパテの選び方

ひび割れ補修に適したパテの特徴

サイディングのひび割れは、線状に細長く発生することが多く、その補修においては、パテに一定の柔軟性と伸縮性が求められます。
温度変化や建物の微細な動きによってサイディング自体が伸縮するため、硬く脆いパテでは、補修した箇所に新たなひび割れが生じてしまう可能性があります。
そのため、乾燥後の硬化収縮が少なく、サイディングの動きにある程度追従できる柔軟性のあるアクリル系や、耐久性に優れた変成シリコーン系の一部のパテが適しています。
また、ひび割れの幅に合わせて細かく充填しやすい、ノズル形状が細いタイプや、適度な粘度で垂れにくい製品を選ぶと、作業がスムーズに進みます。
屋外で使用されるサイディング材の補修においては、紫外線や雨水に対する耐候性、長期間にわたって劣化しない耐久性も重要な選定基準となります。

欠けや穴補修に適したパテの特徴

サイディングの欠けや穴の補修では、失われた部分をしっかりと埋め、元の形状を復元することが求められます。
この場合、パテには高い充填性と、硬化後の強度、そして肉やせしにくい特性が重要視されます。
深さのある欠損や、ある程度の大きさを持つ穴に対しては、一度の塗布である程度の厚みがつけられ、乾燥後に大きく痩せないタイプのパテが作業効率を高めます。
エポキシ系やポリエステル系、硬質ウレタン系などのパテは、硬化後の強度が高く、欠損部をしっかりと埋めるのに適しています。
特にエポキシ系パテは、接着性や耐久性に優れ、強度を必要とする箇所や、比較的大きな欠損部分の補修に有効な選択肢となります。
作業性としては、硬すぎず、ヘラなどで均一に塗り広げやすいものが、初心者の方でも扱いやすいでしょう。

用途別パテの使い勝手と選び方

サイディングの補修用パテを選ぶ際には、まず補修したい損傷の種類を把握することが肝心です。
線状に発生したひび割れには柔軟性のあるパテを、欠けや穴といった体積の失われた箇所には、硬度と充填性に優れたパテを選びます。
次に、使用する場所が屋内か屋外かを確認し、屋外用であれば耐候性や耐久性に優れた製品を選定しましょう。
作業のスピードを重視する場合は、乾燥時間が短い速乾性のパテも便利ですが、厚塗りする際には乾燥時間を十分に確保する必要があるため、状況に応じて使い分けることが大切です。
また、補修後に塗装を予定しているのであれば、パテが塗装可能であるか、そして周囲との色合わせがしやすいかどうかも確認しておくと良いでしょう。
研磨して平滑に仕上げたい場合は、研磨可能なタイプのパテを選ぶことで、より自然な仕上がりを実現できます。

サイディングのパテを使った補修はどのように進める?

補修箇所の前処理方法

パテによる補修を成功させるためには、下地処理が非常に重要です。
まず、補修対象となるサイディングの表面や損傷箇所に付着している汚れ、ホコリ、油分などを、ブラシや布、洗剤などを用いて丁寧に洗浄・除去します。
浮いている塗膜や劣化したコーキング材なども、カッターナイフやヘラなどを使って徹底的に取り除き、補修箇所の表面を清浄で安定した状態にします。
欠けや穴の場合は、破断面に鋭利な部分があれば、ヤスリなどで滑らかにしておくことで、パテの食いつきを良くし、仕上がりが美しくなります。
必要に応じて、サイディング材とパテの密着性を高めるために、プライマーやシーラーといった下塗り材を塗布することも有効です。
また、補修箇所周辺の壁面を汚さないように、マスキングテープやマスカーでしっかりと養生を行うことも、仕上がりに大きく影響するため、丁寧に行いましょう。

パテの塗布と平滑化の手順

下地処理が完了したら、いよいよパテの塗布作業に入ります。
製品の指示に従い、パテを開封し、必要であれば指定された割合で主剤と硬化剤をよく混ぜ合わせます。
ひび割れに対しては、細いノズルやヘラを使い、ひび割れの溝の奥までしっかりとパテを充填します。
欠けや穴の場合は、穴の奥から順に、空気が入らないように注意しながら充填していきます。
パテを充填し終えたら、ヘラやコーキングガン、コーキングライターなどを用いて、周囲のサイディング面と段差が生じないように、余分なパテを綺麗に削ぎ落とし、表面を平滑に仕上げていきます。
厚く充填する必要がある場合は、一度に塗布せず、乾燥時間を挟みながら複数回に分けて塗布することで、ひび割れや肉やせを防ぎ、より強固な補修が可能になります。

乾燥後の仕上げと注意点

パテの塗布と平滑化が完了したら、製品に記載されている所定の乾燥時間を十分に確保します。
季節や気温、湿度によって乾燥時間は変動するため、焦らずにしっかりと硬化するのを待ちましょう。
パテが完全に乾燥した後、補修箇所の表面にわずかな凹凸が残っている場合は、サンドペーパー(紙やすり)を用いて丁寧に研磨し、周囲の面と滑らかに一体化させます。
研磨作業後は、発生した粉塵をきれいに拭き取り、清掃を行います。
最後に、周囲のサイディングの色合いに合わせて、外壁用塗料で補修箇所を塗装します。
塗装することで、補修跡を目立たなくするだけでなく、サイディング材を紫外線や雨水から保護する効果も期待できます。
作業を行う際の注意点として、極端に低温または高温の環境下では、パテの硬化不良や接着不良を起こす可能性があるため、快適な温度・湿度条件下での作業を心がけることが推奨されます。

まとめ

サイディングの損傷を自分で補修する際は、まず損傷の箇所や状態を正確に把握し、それに最適なパテを選ぶことが、仕上がりの質と耐久性を左右する鍵となります。
ひび割れには柔軟性のあるパテを、欠けや穴には強度と充填性に優れたパテを選び、それぞれの特性を理解した上で適切な製品を選択しましょう。
補修作業においては、丁寧な下地処理、パテの確実な充填と平滑化、そして十分な乾燥時間を確保した後の仕上げが不可欠です。
これらの手順を一つ一つ丁寧に進めることで、サイディングの損傷を効果的に補修し、住まいの外観を美しく保つことができるでしょう。
DIYでの補修は、適切な知識と道具があれば、費用を抑えつつ満足のいく結果を得ることが可能です。



記事の監修者
馬場利久(ばば としひさ)

株式会社ホームコート 代表取締役

平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。