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ウレタンパテのメリットとは?効果的な使い方を解説2025.12.26

ウレタンパテのメリットとは?効果的な使い方を解説

建物の美観を維持し、経年劣化から構造を守るためには、適切な補修材の選択が不可欠です。
特に、外壁や建具などの細かな部分の補修においては、その材料が持つ特性と、どのような状況に適しているのかを理解することが、長期的な美観と機能性を保つ鍵となります。
近年、その優れた特性から様々な場面で活用されているのがウレタンパテです。
今回は、ウレタンパテが持つ基本的な性能に焦点を当て、それが実際の補修作業においてどのように活かされ、どのような箇所に適しているのかを詳しく解説していきます。

ウレタンパテの基本的な特性と性能

速乾性に優れ作業時間を短縮できる

ウレタンパテの大きな特長の一つとして、その驚異的な速乾性が挙げられます。
空気中の湿気を吸収して硬化する性質を持つものが多く、充填後比較的短時間で表面が固まり始め、実用強度に達するまでの時間も短い傾向にあります。
これにより、作業者は次の工程へ迅速に進むことができ、特に複数の箇所を補修する場合や、限られた工期の中で作業を進めなければならない場面において、大幅な時間短縮と作業効率の向上に大きく貢献します。
気温や湿度といった環境条件によって硬化速度は多少変動しますが、一般的に他の多くのパテ材と比較して、スピーディーな作業が可能となる点は、プロの現場だけでなくDIYにおいても大きなメリットと言えるでしょう。

硬化後も弾性を保ちひび割れしにくい

ウレタンパテは、硬化後もその弾性を失いにくいという特性を持っています。
多くの建材は、温度変化による伸縮や、建物の構造的な微細な動き、振動などによって常にわずかな変形を繰り返しています。
セメント系などの硬くて脆いパテ材で補修した場合、こうした動きに追従できずにひび割れを起こしてしまうことが少なくありません。
しかし、ウレタンパテは適度な柔軟性を持っているため、建材の動きに合わせて変形し、応力を吸収することができます。
この柔軟性により、補修箇所に発生しやすいヘアクラックなどのひび割れを効果的に抑制し、補修箇所の長期的な健全性を維持することに繋がります。

耐候性や耐久性に優れ長持ちする

ウレタンパテは、一度硬化すると優れた耐候性と耐久性を発揮します。
紫外線、雨水、風、温度変化といった厳しい外部環境にさらされる条件下においても、その性能を長期間維持することができます。
これにより、補修した箇所が早期に劣化したり、再度の補修が必要になったりするリスクを低減させることが可能です。
建物の外壁など、常に風雨や太陽光に晒される箇所に使用した場合でも、その保護効果は持続しやすく、建材自体の劣化を防ぐ役割も担います。
この高い耐久性により、一度丁寧な補修を行えば、その効果が長持ちするため、メンテナンスの頻度を減らし、建物の美観を長期にわたって保つことに貢献します。

ウレタンパテはどのような用途や補修に適している?

外壁の目地やクラック補修に最適

ウレタンパテの持つ弾性や耐久性、耐候性は、特に外壁の補修においてその真価を発揮します。
建物の構造部材の間に設けられる目地(エキスパンションジョイント)や、外壁材に生じたひび割れ(クラック)は、温度変化による伸縮や建物の揺れによって常に動きが生じる箇所です。
ウレタンパテは、こうした動きに柔軟に対応し、水の浸入やさらなる劣化を防ぐシーリング材・補修材として非常に適しています。
サイディングボード、ALCパネル、コンクリートなど、様々な外壁材の目地処理や、部分的なひび割れ補修に用いられることで、建物の防水性や構造的な安定性を維持するために重要な役割を果たします。

サイディングボードの継ぎ目や段差の充填に使える

近年普及している窯業系サイディングボードは、そのデザイン性の高さから多くの住宅で採用されていますが、ボード同士の継ぎ目部分にはシーリング材が充填されます。
しかし、ボード自体の欠けや、施工時のわずかな段差、あるいは経年劣化によるボードの破損などが発生した場合、ウレタンパテがその補修材として活用できます。
ボードの表面に合わせた平滑な下地を作ることができ、その後の塗装仕上げにも適しています。
特に、ボードの縁部分の欠損や、ボード表面の軽微な凹凸を均一にならす作業において、その充填性と造形性が活かされ、外観をきれいに整えることが可能です。

木材や金属部分の隙間埋めにも応用可能

ウレタンパテは、その汎用性の高さから、建築分野だけでなく、木工やDIY、金属加工などの分野でも幅広く応用されています。
例えば、木製の建具や家具に見られる節穴、割れ目、あるいは接合部の隙間などを埋めるために使用できます。
硬化後は研磨や塗装も可能であるため、木材の表面を平滑にし、美しい仕上がりを得ることができます。
また、金属製の部材の隙間や、部品同士の接合部の処理にも利用でき、気密性や水密性を確保したい箇所にも適しています。
多様な下地に対応し、幅広い用途で活用できる点が、ウレタンパテの大きな魅力の一つです。

まとめ

ウレタンパテは、速乾性に優れて作業効率を高め、硬化後も弾性を保つことでひび割れしにくく、さらに優れた耐候性と耐久性で長期間にわたる補修効果を発揮する、非常に高性能な材料です。
これらの特性から、外壁の目地やクラック補修、サイディングボードの継ぎ目や段差の充填といった建築分野での主要な用途はもちろんのこと、木材や金属部分の隙間埋めなど、DIYから専門的な作業まで幅広い場面でその能力を発揮します。
建物の美観維持と機能保全のために、ウレタンパテは欠かすことのできない信頼性の高い補修材と言えるでしょう。



記事の監修者
馬場利久(ばば としひさ)

株式会社ホームコート 代表取締役

平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。