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塗装工事と雨天の関係とは?適切な対応でリスク軽減2025.01.18

塗装工事と雨天の関係とは?適切な対応でリスク軽減

塗装工事は天候に大きく左右される仕事です。
特に雨天時は、作業の可否や工程への影響、そして仕上がりの品質にまで関わってきます。
今回は、雨の日の塗装工事における注意点や対応について、屋根塗装、外壁塗装、内装塗装など、あらゆる塗装の種類を網羅して解説します。

塗装工 雨の日の対応と注意点

雨天時の塗装工事の可否

雨天時の塗装工事は、基本的に不可です。
塗料の種類に関わらず、雨水によって塗料が希釈されたり、乾燥不良を起こしたりする可能性が高いためです。
特に水性塗料は雨の影響を受けやすく、乾燥前に雨に濡れると、塗膜の剥がれやひび割れ、白化などの不具合につながるリスクがあります。
気温が低く、湿度が高い場合も、塗料の乾燥が遅れ、品質に影響を与える可能性があります。
目安として、気温5度以下、湿度85%以上の場合には塗装を避けるべきです。

雨による塗装不良のリスク

雨による塗装不良は、見た目だけでなく、建物の耐久性にも深刻な影響を与えます。
塗料が十分に乾燥しないまま雨に濡れると、塗膜が脆くなり、ひび割れや剥離が発生しやすくなります。
また、雨水によって塗料が流れたり、ムラになったりする可能性もあります。
これらは、建物の防水性を低下させ、雨漏りなどの原因にもなりかねません。
さらに、雨水によって塗料の成分が変化し、本来の性能を発揮できない可能性もあります。

雨天時でも可能な作業と不可能な作業

雨天時でも可能な作業としては、足場の設置・解体、高圧洗浄、養生作業、近隣への挨拶などが挙げられます。
これらの作業は、雨の影響を受けにくい、または雨天時でも作業が可能な場合が多いです。
ただし、強風や豪雨の場合は、安全面を考慮して作業を中止する必要があります。
一方、塗装作業そのものは、雨天時には基本的に不可能です。
下地処理や仕上げ塗装など、塗料を使用する作業は、天候が回復するまで延期する必要があります。

塗装工事が延期になった場合の対応

塗装工事が延期になった場合、まず、塗装業者と連絡を取り、新しい日程を調整します。
延期によって生じる追加費用については、契約内容を確認し、業者と相談しましょう。
多くの場合、雨天による延期で追加費用が発生することはありませんが、事前に確認しておくことが重要です。
また、延期期間中に、建物の状態に変化がないか確認することも必要です。

雨の日の塗装工事に関するよくある質問

Q1: 少しでも雨が降っていたら塗装工事は中止すべきですか?
A1: はい。
たとえ小雨であっても、塗料の乾燥不良や品質低下を引き起こす可能性があるため、塗装工事は中止すべきです。
Q2: 雨天時の塗装工事で追加費用が発生する可能性はありますか?
A2: 通常は発生しません。
しかし、契約内容によっては、別途料金が発生する場合もあるため、事前に確認が必要です。
Q3: 梅雨時期の塗装工事は避けた方が良いですか?
A3: 梅雨時期は雨天が続く可能性が高いため、工期が延びる可能性があります。
可能な限り避けるか、十分な期間を確保した上で工事を依頼しましょう。

雨天時における塗装工事の進め方とリスク管理

天気予報の確認とスケジュール調整

塗装工事は、天候に大きく左右されます。
工事開始前に、数日間の天気予報を確認し、雨天が予想される場合は、日程調整を行う必要があります。
塗装業者と綿密に連携し、最適なスケジュールを立てましょう。

適切な資材と設備の選択

使用する塗料や資材は、天候条件に適したものを選びましょう。
雨に強い塗料や、乾燥時間を短縮できる塗料など、状況に合わせた適切な選択が重要です。
また、作業効率を上げるための適切な設備も必要です。

安全対策の徹底

雨天時は、足場が滑りやすくなったり、作業員が転倒するリスクが高まります。
安全帯やヘルメットなどの安全装備を着用し、安全に配慮した作業体制を整えましょう。

緊急時の対応と連絡体制

作業中に雨が降ってきた場合、すぐに作業を中断し、資材や設備を保護する必要があります。
また、塗装業者と施主間で迅速に連絡を取り合い、状況を共有し、適切な対応を取ることが重要です。

施主との綿密なコミュニケーション

塗装工事の進捗状況や、雨天による延期などの情報を、施主と共有することが重要です。
定期的に連絡を取り合い、疑問点や不安点を解消することで、スムーズな工事進行を促進できます。

まとめ

雨の日の塗装工事は、塗料の品質や建物の耐久性に悪影響を与える可能性が高いため、基本的に避けるべきです。
雨天時でも可能な作業と不可能な作業を理解し、天気予報を確認した上で、適切なスケジュール調整を行いましょう。
安全対策を徹底し、業者と施主間の綿密なコミュニケーションを図ることで、リスクを最小限に抑え、安全で高品質な塗装工事を完了させることができます。
梅雨時期など雨天が予想される時期は、工期に余裕を持った計画を立てましょう。



記事の監修者
馬場利久(ばば としひさ)

株式会社ホームコート 代表取締役

平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。