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水性・油性塗料重ね塗りで失敗しないための基礎知識2025.02.12

水性・油性塗料重ね塗りで失敗しないための基礎知識

DIYで塗装に挑戦する際に、水性塗料と油性塗料の重ね塗りは大きな課題です。
どちらを先に塗るのか、あるいは重ね塗り自体が可能なのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、水性塗料と油性塗料の特徴、そして重ね塗りにおける注意点や成功のためのポイントを分かりやすくご紹介します。
失敗しやすいケースとその原因、対策についても解説しますので、安心して塗装に取り組めるようサポートします。

塗料の種類と重ね塗りの基礎知識

水性塗料の特徴

水性塗料は水溶性で、臭いが少なく環境に優しいのが特徴です。
乾燥後は耐水性を持ちますが、油性塗料に比べて耐久性は劣ります。
アクリル塗料などが代表的な例です。

油性塗料の特徴

油性塗料は油を溶剤とし、耐久性が高く、光沢のある仕上がりになります。
ただし、臭いが強く、乾燥時間も長いため、換気を十分に行う必要があります。
また、人体への影響にも注意が必要です。

重ね塗りの基本的なルールと注意点

重ね塗りをする際には、下地の塗料が完全に乾燥していることを確認することが重要です。
乾燥が不十分なまま重ね塗りすると、塗料が剥がれたり、ひび割れたり、色ムラになったりする原因となります。
また、水性塗料の上に油性塗料を重ね塗りする場合と、その逆の場合では、それぞれ注意点が異なります。

水性塗料と油性塗料の重ね塗り 成功への道標

水性塗料の上に油性塗料を重ね塗りする場合

一般的には可能です。
しかし、水性塗料が完全に乾燥していることを確認し、密着性を高めるための下地処理(研磨など)が必要です。
下地処理が不十分だと、塗料の剥がれや密着不良が起こる可能性があります。
プライマーを使用するのも有効です。

油性塗料の上に水性塗料を重ね塗りする場合

基本的にできません。
水性塗料は油性塗料に密着せず、剥がれやすい傾向があります。
どうしても重ね塗りが必要な場合は、専門業者に相談することをおすすめします。

重ね塗りにおける下地処理の重要性

下地処理は、重ね塗りの成功に大きく影響します。
古い塗料を完全に除去し、下地を平滑にすることで、新しい塗料の密着性を高め、剥がれやひび割れを防ぎます。
下地処理には、研磨や清掃などが必要となります。

乾燥時間の確保と適切な重ね塗りのタイミング

各塗料の乾燥時間を守ることが重要です。
乾燥が不十分な状態で重ね塗りすると、塗膜の劣化や密着不良につながります。
乾燥時間は、塗料の種類、気温、湿度などによって異なりますので、それぞれの塗料の指示に従ってください。

失敗事例と原因分析、その対策

塗料の剥がれ:下地処理不足、乾燥不足、塗料の相性が悪いなどが原因です。
下地処理を徹底し、乾燥時間を十分に確保し、適切な塗料を選びましょう。
ひび割れ:異なる種類の塗料を重ね塗りした場合や、乾燥が不十分な場合に発生します。
塗料の乾燥時間を十分に確保し、必要に応じてプライマーを使用しましょう。
色ムラ:下地の塗料の色が浮き出てしまうことが原因です。
下地処理をしっかり行い、均一に塗布しましょう。

まとめ

水性塗料と油性塗料の重ね塗りは、塗料の種類や乾燥状態によって可否や注意点が異なります。
成功させるためには、下地処理をしっかり行い、乾燥時間を十分に確保することが重要です。
また、水性塗料の上に油性塗料を重ね塗りするのは比較的容易ですが、油性塗料の上に水性塗料を重ね塗りは難しいので注意が必要です。
失敗事例を参考に、適切な対策を行うことで、DIY塗装を成功させましょう。
不明な点があれば、専門業者に相談することも有効な手段です。
重ね塗りの際には、必ず各塗料の指示をよく確認し、安全に作業を進めてください。



記事の監修者
馬場利久(ばば としひさ)

株式会社ホームコート 代表取締役

平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。