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環境対応型塗料とは?種類と選び方を解説2025.02.22

環境対応型塗料とは?種類と選び方を解説

環境対応型塗料は、健康と環境への配慮から注目を集めています。
しかし、種類が多く、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、適切な塗料選びに迷う方も多いのではないでしょうか。
今回は、環境対応型塗料の種類と特徴、そして選び方のポイントを解説します。

環境対応型塗料の種類と特徴

水性塗料の特徴とメリットデメリット

水性塗料は、有機溶剤を使用せず水で希釈した塗料です。
VOC(揮発性有機化合物)の含有量が少なく、人体への影響や環境への負荷が少ない点がメリットです。
臭いが少なく、作業環境も改善されます。
一方で、乾燥時間が比較的長く、耐水性や耐久性が溶剤系塗料に比べて低い場合があります。
また、下地処理や重ね塗りにも注意が必要です。

粉体塗料の特徴とメリットデメリット

粉体塗料は、顔料と樹脂を粉末状にした塗料で、有機溶剤を使用しません。
水性塗料と同様にVOCの排出量が少なく、環境に優しい塗料です。
塗膜が厚く、耐久性や耐候性に優れている点が特徴です。
しかし、塗装設備が特殊なため、導入コストが高くなる可能性があります。
また、複雑な形状の製品には適さない場合があります。

その他環境対応型塗料の特徴とメリットデメリット

UV硬化型塗料は、紫外線照射によって硬化する塗料です。
乾燥時間が非常に短く、生産効率を高めることができます。
また、VOCの排出量も少ないため、環境に配慮した塗料と言えます。
低VOC塗料は、VOC含有量を低く抑えた塗料です。
人体への影響や環境への負荷を低減するために開発された塗料で、様々な種類があります。

環境対応型の塗料の選び方

VOC含有量と人体への影響

VOC含有量は、塗料を選ぶ上で重要な指標です。
VOCは揮発性有機化合物で、人体への悪影響や環境汚染の原因となる可能性があります。
VOC含有量の少ない塗料を選ぶことで、健康被害や環境問題のリスクを低減できます。
製品ラベルに記載されているVOC含有量を確認しましょう。

耐久性と耐候性

塗料の耐久性と耐候性は、建物の寿命や美観を維持する上で重要です。
外壁塗装など、紫外線や雨風などの影響を受ける場所では、特に耐久性と耐候性の高い塗料を選ぶ必要があります。

価格とコストパフォーマンス

環境対応型塗料は、従来の塗料に比べて価格が高い場合もあります。
しかし、長期間の使用によるコスト削減効果や、人体への影響を考慮すると、必ずしも高価な塗料が不利とは限りません。
価格だけでなく、耐久性や性能なども考慮して、コストパフォーマンスの高い塗料を選びましょう。

施工性と作業環境

塗料の施工性も重要な検討事項です。
施工が容易な塗料であれば、作業時間を短縮でき、コスト削減にも繋がります。
また、臭いや刺激が少ない塗料を選ぶことで、作業環境の改善にも繋がります。

専門家への相談と適切な情報収集

塗料選びに迷った場合は、専門家への相談も有効です。
塗装業者や建築士などに相談することで、最適な塗料選びのアドバイスを受けることができます。
また、インターネットや専門書などを通じて、適切な情報収集を行うことも大切です。

まとめ

環境対応型塗料を選ぶ際には、VOC含有量、耐久性・耐候性、価格、施工性、用途など、様々な要素を考慮する必要があります。
専門家への相談や情報収集を行いながら、最適な塗料を選び、快適で安全な空間づくりを目指しましょう。



記事の監修者
馬場利久(ばば としひさ)

株式会社ホームコート 代表取締役

平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。