サイディングメンテナンス方法とは?種類別に費用と時期を解説2025.04.26

サイディングの外壁は、家の顔とも言える重要な部分です。
長年風雨に晒され続けるため、定期的なメンテナンスが不可欠です。
しかし、どのようなメンテナンスが必要なのか、費用はどのくらいかかるのか、DIYでできるのかなど、疑問は尽きないでしょう。
今回は、サイディングの種類別に適切なメンテナンス時期と方法、費用、そしてDIYの可否について解説します。
Contents
サイディングの種類別メンテナンス時期と方法
1:窯業系サイディングのメンテナンス
窯業系サイディングは、最も一般的なサイディングです。
セメントと繊維質を主原料としており、デザインの豊富さが特徴です。
耐用年数は約40年ですが、塗料の劣化は7~10年周期で起こることが多く、このタイミングでのメンテナンスが推奨されます。
主な劣化症状はチョーキング(塗料の粉化)、カビ、ひび割れなどです。
メンテナンス方法は、塗装、補修、重ね張り、張り替えなどがあり、状態に応じて選択します。
塗装はDIYも可能ですが、高所作業が必要な場合は専門業者に依頼する方が安全です。
補修は小さなひび割れなどであればDIYで対応できますが、大きな損傷の場合は専門業者に依頼しましょう。
重ね張りや張り替えは専門業者に依頼する必要があります。
2:金属系サイディングのメンテナンス
金属系サイディングは、アルミニウム合金やガルバリウム鋼板などを使用しており、軽量で耐久性が高いのが特徴です。
メンテナンス周期は10~15年程度で、窯業系サイディングより長持ちする傾向があります。
ただし、サビが発生する可能性があるので注意が必要です。
主な劣化症状はサビ、塗装の剥がれ、コーキングの劣化などです。
メンテナンス方法は、塗装、補修、重ね張りなどがあります。
サビの除去や塗装はDIYでも可能ですが、高所作業や広い範囲の塗装は専門業者に依頼した方が効率的です。
3:木質系サイディングのメンテナンス
木質系サイディングは、木材を主原料としており、自然な風合いと断熱性に優れています。
しかし、湿気に弱いため、他のサイディングよりも短いメンテナンス周期(8~10年)が必要です。
主な劣化症状は腐朽、ひび割れ、塗装の剥がれなどです。
メンテナンス方法は、塗装、補修、張り替えなどがあります。
塗装はDIYも可能ですが、専門業者に依頼した方が仕上がりが綺麗になります。
腐朽など、深刻な劣化が見られる場合は張り替えが必要となります。
4:樹脂系サイディングのメンテナンス
樹脂系サイディングは、塩化ビニル樹脂を主原料としたサイディングで、雨や塩害に強く、色褪せが少ないのが特徴です。
メンテナンス周期は10~20年と長く、比較的メンテナンスフリーと言えます。
しかし、紫外線による劣化は起こりうるため、定期的な点検が必要です。
主な劣化症状は、変色、ひび割れ、コーキングの劣化などです。
メンテナンス方法は、塗装、補修などがあります。
比較的DIYでも対応しやすいですが、高所作業が必要な場合は専門業者に依頼しましょう。

各メンテナンス方法の選び方
1:塗装によるメンテナンス
塗装は、サイディングの保護と美観維持に効果的なメンテナンス方法です。
塗料の種類によって耐久年数が異なり、アクリル塗料は約5~10年、シリコン塗料は約10年以上、フッ素塗料は15年以上とされています。
費用は、住宅の規模や塗料の種類、業者によって大きく異なりますが、30坪程度の住宅で60~100万円程度が目安です。
DIYも可能ですが、高所作業や広い面積の塗装は専門業者に依頼する方が安全で仕上がりが綺麗です。
2:補修によるメンテナンス
小さなひび割れや剥がれ、コーキングの劣化などは、補修によって対応できます。
補修材の種類や損傷の程度によって費用は異なりますが、コーキングの打ち替えは1mあたり数百円~千数百円程度です。
小さなひび割れなどはDIYで補修できますが、大きな損傷や高所での作業は専門業者に依頼しましょう。
3:重ね張り工事
重ね張り工事は、既存のサイディングの上に新しいサイディングを重ねて施工する方法です。
既存のサイディングを撤去する必要がないため、費用と工期を抑えられます。
費用は、住宅の規模や使用するサイディングの種類によって異なりますが、30坪程度の住宅で60~200万円程度が目安です。
専門業者に依頼する必要があります。
4:張り替え工事
張り替え工事は、既存のサイディングをすべて撤去し、新しいサイディングに交換する方法です。
費用は高くなりますが、最も効果的なメンテナンス方法です。
費用は、住宅の規模や使用するサイディングの種類によって異なりますが、30坪程度の住宅で60~300万円程度が目安です。
専門業者に依頼する必要があります。
5:DIYによるメンテナンスの可否と注意点
サイディングのメンテナンスは、高所作業や専門的な知識・技術が必要な場合が多いです。
そのため、DIYは清掃や小さな補修程度に留めるべきです。
高圧洗浄機を使用する際は、サイディングを傷つけないよう注意が必要です。
また、塗装や補修を行う場合は、使用する材料や手順をよく理解し、安全に配慮して作業を行いましょう。
不安な場合は、専門業者に相談することをお勧めします。

まとめ
サイディングのメンテナンスは、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持するために重要です。
適切なメンテナンス時期と方法を選ぶためには、サイディングの種類、劣化症状、費用などを総合的に判断する必要があります。
小さな傷や汚れはDIYで対応できますが、高所作業や大規模な工事は専門業者に依頼することをお勧めします。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、安心して長く住み続けられる住まいを守りましょう。
各メンテナンス方法には費用と工期が伴うため、自身の状況や予算に合わせて最適な方法を選択することが大切です。
株式会社ホームコート 代表取締役
平成5年より外壁塗装業界に入る。
赤外線建物診断技能士、サイディング塗替診断士の資格を所有。
新潟県新潟市を中心に15,000件以上の施工実績を持つ。
「出会いに感謝」をモットーに、高品質かつ丁寧な施工を行っている。